肌の悩みとしてトップに挙げられることの多い「敏感肌」。しつこいかゆみや肌荒れが出るたびに憂鬱になってしまう方も多いでしょう。
出来ることなら改善したいものですが、敏感肌の原因や適切なスキンケアの方法がよくわからないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、敏感肌を引き起こす原因やスキンケアを選ぶ際のポイントについてご紹介します。
「敏感肌だけど、どんな化粧品がよいか悩んでいる」という方はぜひ参考にしてください。
敏感肌とは?
「敏感肌」は、肌のひりつきやかゆみ、乾燥、赤みがでやすい、ニキビができやすい、などさまざまな肌状態のことを指します。
「敏感肌」の具体的な症状についてみていきましょう。
敏感肌の状態とは?
敏感肌とは、肌のバリア機能の低下により外部刺激に弱くなっている状態のことを指します。
バリア機能が低下した肌は水分や皮脂量のバランスが崩れ乾燥しています。そのため肌に異物が入り込みやすく、かぶれやかゆみ、肌荒れが引き起こりやすい状態です。
バリア機能の低下は、アトピー性皮膚炎やアレルギー体質、紫外線や花粉などの外的刺激、間違ったスキンケア、生活習慣などさまざまな要因によって起こります。
アトピー性皮膚炎やアレルギーの場合はその原因を治療することが必要ですが、それ以外は日ごろの生活習慣やスキンケアを見直すことで改善する可能性があります。
万が一、生活習慣やスキンケアを変えても改善がみられない、あるいは症状が悪化していまった場合は、皮膚科医や美容皮膚科医などの専門家に相談することをおすすめします。
敏感肌の原因
実は「敏感肌」には医学的にはっきりした定義はありません。
そのため、同じ「敏感肌」であっても人によって原因や対策が異なります。
ここでは、敏感肌を引き起こす原因として考えられるものについて解説します。
体質
アレルギーやアトピー性皮膚炎、あるいは生まれつきの肌の弱さなどのせいで、敏感肌になっている場合があります。
こうしたタイプの方はそもそも体質的に皮膚のバリア機能が弱いため、ちょっとした刺激が肌トラブルへとつながりやすいのです。
アレルギーやアトピーがある人は、スキンケアと合わせて治療を行うことが必要です。
加齢
年齢を重ねるとコラーゲンやメラニン色素が減少し、真皮などの皮膚自体も薄くなっていきます。若い頃と比べ肌の防御力が低下し、ダメージを受けやすくなってしまうのです。
以前はなんともなかった化粧液やローションが、齢をとったら肌に合わなくなったという経験がある人もいるのではないでしょうか。
その原因は加齢によるものかもしれません。
乾燥
乾燥は皮膚のバリア機能を低下させる原因のひとつです。
エアコンや冬の乾燥した空気など、通常の生活の中でも肌は乾燥の危険にさらされています。
また、1日に何度も洗顔料を使っている、洗浄力の強いメイク落としを使っている、という場合も注意が必要です。それらの行為が肌の乾燥を引き起こしている可能性があります。
日ごろの何気ない習慣のせいで、敏感肌になっていることもあるのです。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスは肌のコンディションに大きな影響を及ぼします。
ストレスや睡眠不足などホルモンバランスが乱れたままの状態が続いてしまうと、肌状態は不安定になり敏感肌へとつながってしまいます。
ストレス・生活習慣の乱れ
ストレスがたまっている人や、食生活や睡眠が乱れている人は注意が必要です。疲労やストレスの蓄積は体のバランスを崩すだけでなく、肌へも影響を及ぼします。
つい夜更かししたり、ファーストフードなど簡単な食事で済ませてはいないでしょうか。
急に敏感肌になった、という人は自身の生活サイクルを見直した方が良いかもしれません。
適切でないスキンケア
しっかりスキンケアをしているにも関わらず、肌の調子がイマイチという場合はその方法が適切でない可能性があります。
力を入れたマッサージや肌をこするような行為、あるいはパックやピーリングのし過ぎなど肌へ負担をかけていませんか?
過度なスキンケアはかえって敏感肌を引き起こします。
肌が敏感になっているときは、一度シンプルな方法に切り替えることをおすすめします。
敏感肌の方がスキンケアを選ぶ際のポイント!
敏感肌の改善を目指すなら、適切なスキンケアを行うことが大切です。
ここでは、敏感肌の方が化粧品を選ぶポイントについてご紹介します。
保湿成分がしっかり配合されているもの
肌のバリア機能を回復するためには、とにかく保湿に重点をおく必要があります。
敏感肌は角質層のセラミドやNMF(天然保湿成分)が少なくなっているため、水分を蓄えにくくなっています。水分が少ないと肌のターンオーバーが乱れ、さらに乾燥してしまうという悪循環を繰り返すため、外側から潤いを補ってあげる必要があるのです。
敏感肌におすすめなのは、セラミドやアミノ酸が含まれた商品。
これらの成分は、敏感肌用の化粧水に使われていることが多い成分です。
角質内のNMFは主にアミノ酸でできています。またセラミドも水分を繋ぎとめる効果があるため、これらの成分を使うことで不足した肌の水分を補うことができます。
こうした保湿成分が含まれた化粧水や美容液を使ったあとは、水分の蒸発を防ぐために乳液やクリームをしっかり重ねることが大切です。
お肌に低刺激なアイテムを選ぶ
敏感肌にマストなのは「低刺激」で「添加物の少ない」アイテムを選ぶことです。
敏感肌はちょっとした刺激でもダメージになってしまいます。そのためできるだけ肌への負担はかけないことが重要です。
アルコール・香料・着色料などの添加物はなるべく避けることをおすすめします。
クレンジング剤も肌の刺激となる「シートタイプ」は避け、ミルクタイプやクリームタイプ等の肌に優しいものを選ぶと良いでしょう。
なにを選べばよいかわからない、という場合は敏感肌向けの「化粧水ランキング」などを参考にしてみてはいかがでしょうか。
パッチテストやアレルギーテスト済みのもの
有名ブランドや天然成分を謳った商品であっても、敏感肌にとっては刺激が強いものが存在します。
肌トラブルを招かないためにも、刺激性がないことを確認した「パッチテスト」や、アレルギーの起こりにくい商品であることを確認した「アレルギーテスト」済みの化粧品を選びましょう。また、新しい化粧品を使う場合は最初に携帯用キットなどで試しておけば安心です。
さらに「医薬部外品」に指定された薬用化粧水や薬用乳液、薬用クリームなど、敏感肌向けのアイテムはたくさん存在します。
肌悩みに合わせて選ぶことをおすすめします。
まとめ
赤みやかゆみ、季節の変わり目の肌荒れなど、敏感肌の悩みはつきません。肌悩みを改善するには、スキンケアの方法やアイテムを見直すことが大切です。
バリア機能が低下した敏感肌には、低刺激のアイテムでしっかり保湿してあげましょう。そうすることで肌のターンオーバーが回復し健康な状態に近づけることができます。
化粧品の効果を引き出すためにも、併せて生活習慣の改善を目指すことをおすすめします。規則正しい生活とバランスの良い食生活、そして適切なケアで肌の回復を目指しましょう!