年齢を重ねる度に敏感になるお肌。
敏感肌の改善には、日頃のスキンケアや生活習慣・食事の見直しが大切です。
今回の記事では、敏感肌の原因や特徴、改善方法などをお伝えします。
敏感肌の特徴と対策を知って、ゆるぎのない理想のお肌を目指しましょう。
敏感肌の原因
敏感肌は一体、なにによって引き起こされるのでしょうか。
敏感肌の原因について、詳しく解説していきます。
ホルモンバランスの乱れ
女性ホルモンには、お肌の弾力を保つコラーゲンや水分量を増やす働きがあります。
しかし、女性ホルモンは月経や妊娠、ストレスなどにより、バランスが大きく崩れやすい特徴があります。女性ホルモンが乱れることで肌の状態が不安定となり、外部ダメージを受けやすい敏感なお肌になってしまうのです。
乾燥
敏感肌を作り上げるもっとも大きな原因は乾燥です。
お肌に合わない化粧水やスキンケアを続けたり、空気が乾燥する空間に長く居ることで、皮膚の表面にあるバリア機能が弱り乾燥肌を招いてしまいます。
バリア機能の低下は肌内部の水分を外部へ蒸発させる原因にもなるので、年間を通して乾燥対策は意識しましょう。
生活習慣の乱れ
睡眠不足や運動不足など、年齢を重ねるとどうしても不規則な生活が増えますよね。
体にダメージを与えるような生活を続けると、次第にストレスが溜まってしまい、ホルモンバランスを崩す原因となります。
また、生活習慣の乱れは血行不良を引き起こし、栄養や酸素がお肌に供給されにくくなってしまうのです。
間違ったスキンケア
どんなに食事や生活習慣に気をつけていても、間違った日々のスキンケアが敏感肌を招く原因となります。
「化粧水を叩いて肌に浸透させる」「洗顔後の水分はタオルで擦る」など間違った習慣をしていないか、今一度確認してみてください。
また、敏感肌にとって保湿ケアは大切なポイントですが、数種類の化粧品を重ねると、いつの間にか多くの添加物を使用してしまい、敏感肌を助長する原因になります。
敏感肌の方はなるべくお肌タイプに合った化粧品を使い、シンプルケアを目指しましょう。
加齢
よく「年齢を重ねると水分量や油分量が減る」と言われますが、実は赤ちゃんのお肌は成人と比べると水分量と油分量は約3分の1しかありません。
理想的なお肌には、水分と油分のバランスが大切だといわれていますが、実は「ラメラ構造」を意識することも重要なのです。
お肌の内部は、水分と油分が約1,500層のミルフィーユ状に重なり合う構造をしており、これを「ラメラ構造」といいます。
このラメラ構造が崩れてしまうと水分や油分が蒸発してしまい、肌トラブルを助長してしまうのです。
加齢により、ラメラ構造は乱れやすいので、ラメラ構造を補う化粧品等を使用するのもいいでしょう。
敏感肌の特徴とは
敏感肌は「メイクが崩れやすい」「顔が乾燥しやすい」などの症状だけではありません。
敏感肌にはどういった症状があるのか、詳しく解説します。
赤みが出る
お肌の赤みは、刺激物質や細菌などが皮膚のバリア機能を通過した際に起こる免疫反応です。
本来なら、お肌の表面は「表皮膜」という皮脂でカバーされており、紫外線や化粧品の成分などの外部刺激から守られています。
しかし、バリア機能が低下している肌は、外部からの刺激に弱く、炎症や赤みを引き起こしやすいのです。
かゆみが出る
お肌のかゆみは外部と内部の要因が関係しています。
誰でも「肌がかゆい」と感じたことはありますが、そのかゆみがすべて敏感肌とは限りません。このような症状の多くは、疲れや寝不足、栄養バランスの乱れなど生活習慣が影響しています。
敏感肌のかゆみは、紫外線を浴びたりお肌に合わない化粧品を使うことで引き起こります。
どちらも、皮膚の表皮と真皮の境目にあるかゆみを感じる受容器が刺激を受けることが関係しています。
化粧品に含まれる有効成分やお肌をかくことで、刺激の一部がかゆみ受容器へ伝わります。その後、末端神経へ伝わり、かゆみ物質のヒスタミンなどが分泌される細胞が刺激されかゆみを強めます。
敏感肌だから化粧品が合わないのではなく、毎日の間違ったケア方法がかゆみを引き起こしている可能性があります。
ヒリヒリした痛みがある
ヒリヒリやピリっとした痛みを感じるのは、敏感肌の特徴のひとつです。
通常、お肌の痛みは外部から刺激を受けた時に起こりますが、なにもしていないのに突然ヒリヒリとした痛みを感じる人もいます。
たとえば、化粧をするときやマスクをしている時など、お肌に何かが触れたときに痛みを感じたり、歩いているだけでお肌に刺激を感じたりするケースもあります。
こういった敏感肌の症状は外的要因に起因している可能性が高いでしょう。
肌荒れやニキビなど炎症が起きやすい
肌荒れやニキビなどの炎症が起きやすいお肌も、敏感肌の特徴です。
ニキビなどの炎症は、過剰な皮脂分泌によるものやホルモンバランスの乱れが関係している可能性が高いです。
皮脂量が適正でストレスのない生活をしているにもかかわらず肌荒れやニキビなどの炎症を繰り返す場合は、肌バリア機能が低下している可能性があります。
肌の抵抗力が弱ると、少しの刺激で肌トラブルを招くようになってしまいます。
色素沈着が消えにくい
敏感肌の特徴のひとつに、ニキビの跡や傷跡などがなかなか消えないという症状があります。
お肌のバリア機能が低下すると、紫外線や化粧成分の刺激を受けやすくなり、このような状態が続くと、お肌は自ら自己防衛に入るためにメラニン色素を生成します。
お肌の内部にメラニン色素が増えてしまうと、いつまでも色素沈着が消えずに残ってしまうのです。
また、加齢や生活習慣の乱れ、お肌のバリア機能低下により、ターンオーバーが乱れるとメラニン色素がいつになっても排出されず、色素沈着としてお肌に定着してしまいます。
敏感肌を改善するために大切なこと
敏感肌には日々の過ごし方が大きく関係しています。敏感肌を改善するために、気をつけたい日々の習慣について詳しく解説します。
保湿をしっかりと行う
敏感肌の改善に大切なのが「保湿ケア」です。保湿成分が角質層までしっかり行き届くことで、お肌のバリア機能が高まります。
しかし、敏感肌はお肌の水分量が少なく、保湿成分が蒸発しやすい状態にあります。保湿ケアをして肌内部を潤わすことも大切ですが、蒸発しないためのバリア機能の改善も必要です。
- 化粧水・・・角層へ水分を与える
- 美容液・・・保湿成分を与える
- 乳液・・・・角層の水分と保湿成分を維持する
- クリーム・・水分の蒸発を抑える
化粧品はそれぞれ役割が異なるので、うまく組み合わせてしっかりと保湿しましょう。
洗いすぎに注意する
お肌には1日でたくさんの皮脂や汗などの汚れが付着します。
だからといって、お肌をゴシゴシ洗ったり刺激性の強いクレンジングや洗顔フォームを使うことは避けましょう。
洗いすぎると、お肌に必要な潤い成分まで流してしまうことになるからです。
また、熱いお湯を使わずぬるま湯か水で洗顔するようにしましょう。
熱いお湯はお肌の保湿成分を必要以上に洗い流してしまい、乾燥を助長する恐れがあります。
紫外線対策をしっかり行う
紫外線はお肌のバリア機能を低下させ、肌荒れや炎症、赤み・かゆみを強める原因になります。
お肌のことを考えて日焼け止めを塗らずに外出する人を見かけますが、敏感肌を改善するためにも低刺激性・無香料・無着色の日焼け止めやサングラスなどで紫外線の予防をしっかり行いましょう。
規則正しい生活を送る
敏感肌は外部刺激だけでなく、寝不足や過労、ストレスによるホルモンバランスも影響しています。
とはいえ、規則正しい生活といっても、仕事の関係上、改善することが難しい人もいることでしょう。
そんな時は暖かいお風呂にゆっくり浸かり、上質な睡眠をとるように心がけるのがおすすめです。
体が疲れるとお肌に刺激を感じたりニキビなどの炎症ができやすくなるため、少しでも休息してリラックスすることを心がけましょう。
バランスのいい食事を心がける
バランスのとれた食事メニューはお肌の不調を改善してくれます。
お肌を健康に保つためにも、ビタミン類や食物繊維、発酵食品などバランスのいい食事を積極的に摂ることが大切です。
皮脂の過剰分泌を引き起こす脂っこい食べ物やお菓子類、アルコール類は極力減らすよう心がけましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
敏感肌に大切なポイントは「お肌のバリア機能を高める」ことです。
正しいスキンケア方法や規則正しい生活、バランスのいい食事を心がけ、お肌本来の力を高めましょう。
なにもしていないのにヒリヒリとした刺激や繰り返す炎症肌に悩んでいる人は、日々の生活を見直して敏感肌の改善を目指してくださいね。